価格だけではないのです・・・

価格だけではないのです・・・

2012.8.24

近頃、「葬儀がまったくわからない」というご不安の声をよく伺います。
しかしよく考えてみてください。
家族のお葬儀をむかえる方は平均で20~30年に1回と言われています。
例え喪主や施主の経験のある方でも、以前の習慣が無くなっていたり、助けていただけるご近所づきあいが無かったり・・・ほとんどが参考にならないと言ってもよいくらいなのです。
もともと親戚のご長老や、隣近所の知恵・人手を借りて自宅で行う葬儀が普通で、棺や裏方のお手伝いをするのが葬儀社の仕事でした。
しかし現在では、表立った式進行・葬祭式場の管理・手続き・手配すべてが葬儀社の仕事となりました。
人との関わりが少なくなり、近所の手を借りて行う葬儀が好まれなくなって、葬儀の価格もずいぶん変わりました。
式場で行う葬儀が半数以上となりました。
道案内ひとつとっても警備員が行うようになりました。
また、有料でも受付を葬儀社にご依頼されるお客様もいらっしゃいます。
葬儀の基本価格は20年前と比べたら、葬儀社の施設・人件費を考えると確実に高くなったといえます。
葬儀の総額を考えると家族葬が増え、追加金額がなくなりコンパクトになりました。
施主様の立場でみれば、お香典がいただけなくなり、ほぼ喪家の持ち出しで行うのが現在の葬儀。
以前の葬儀は(お布施は別として)皆様の人手と協力(香典)で賄えるのが当たり前でした。
お客様に最低いくらでと聞かれますが、お客様の考える最低とはなんでしょう?
家族だけで葬儀を宗旨に則って行う最低なのか、
とにかく故人の遺志を尊重した自由な葬儀の最低なのか、
一般的なご参列を希望する最低なのか、
火葬のみ行う最低なのか、
ご予算の最低なのか、
とにかくわからないから、金額だという方もいますが、本当は違うのです。
どんなに立派な施設でホテル並みのサービスも、望まれなければ高いだけですし、ひっそりと行う火葬式や、近しい方々と見送るつつましいカタチでも送る皆様のお気持ちがあれば金額以上の価値を感じるものです。
送る人、送られる人が望む内容が肝心なのです。
ですから皆様の望む葬儀をまずご家族・ご夫婦でよくお考えいただきその上で価格をご検討いただくことがよいでしょう。