最期の正装

最期の正装

2014.7.7

数年前、公開された映画「おくりびと」の影響もあり、故人を清め、身なりを正し、白装束の正装で見送るご家族が多くなりました。
いわゆる、湯灌(ゆかん)といわれるもので、納棺師による儀式のひとつです。
最近では正装させてあげる湯灌と、処置としての湯灌の二通りが主流です。
病気と闘い抜いた人の中には、ご遺体の処置が必要な方が増えているからです。
葬儀社にとって、はじめて故人にお会いするとき、状態の確認が最も重要です。
いかに、葬儀の日まで変わらぬ状態でお見送りいただけるかを、いつも考えています。
暑い夏を迎え、保存や処置の方法も、安置状況によりさまざまです。
最新の方法は、エンバーミングです。正式な行程を行うと1か月強の保存が可能です。
しかも、ドライアイス処置不要で、感染症などの病気を抑えることができるため、安心して触れていただけます。
費用面では高額になりますし、海外輸送以外は長期保存の必要がないため、(日本では火葬するため)静岡では特殊なケースと言えます。
一般的に一番多く行われるのは、葬儀までの保冷処置は必要ですが、身体を全身清めて、仏衣に着せ替え、整髪・メイクを施す、ご納棺です。
特に故人が女性のときは、ご希望される方がほとんどです。
きずなでは、ゆかんの儀は、ご希望の方にのみ行っています。
しかし、どうしても処置の必要な方の時、みなさまにご確認のうえ承諾をお願いしています。
ご家族で送るこじんまりした葬儀では、とくに故人に対する正装への価値が高まっています。